マグネットBlog
第3回
マグネット掛止具 その1
開発は今から35年前
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金物素材にこだわりのあるイタリア製のブランドバッグにマグネット掛止具が採用されている
マグネット掛止具とは、今や当たり前にカバンやハンドバックに使用されている磁石の止金具のことをいいます。この磁石止金具の発想は、スピーカーの設計からヒントを得たものです。
当時、アメリカの人達の間で、ラジカセやオーディオシステムがはやり、40φ~100φのスピーカー用のフェライトリングマグネットが飛ぶように売れました。フェライト磁石の全盛期です。
スピーカー用の磁石は磁力を音に変えるものですが、その磁力を吸着力に応用し、「磁石掛止具」が誕生しました。
スピーカーの磁石システム
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リング型マグネットを使用。主にオーディオ スピーカーの部品として使用
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丸型マグネット使用。保磁力が強いので、製品の小型化が図れる。携帯電話のスピーカーに使用。
マグネット掛止具の磁石システム
マグネット掛止具の磁石システム
この設計では磁力が中心部に集中して、磁石単体の10倍ほどになる。磁力を最も有効に使う設計となっている。
大型のフェライト磁石の寸法(m/m)は、17.5φ×7.5φ×3で、小型は13.5φ×5φ×2の型を使用。月500万個を生産し、出荷した。
近年は全て中国の工場から月産800万個は出ているようだ。
ハンドバッグに使われたマグネット掛止具の使用例。