マグネットBlog
第13回
捜査協力で警視庁より感謝状
綾瀬署の青年刑事が協力依頼に来社
平成2年のことです。新宿本社に警視庁綾瀬署の刑事がやってきました。ある殺人事件の捜査に使うため、強力な磁石を探しているとのこと、仕事熱心で真面目そうな青年刑事でした。
その事件とは、ある盲人が起こした事件で、定期的に入る公的なお金で知り合いの盲人同士で賭け賭博をし、負けの込んだ容疑者が厳しい賭け金のとりたてに耐えられず、賭博仲間を刺し殺してしまったというものでした。
凶器は綾瀬川に捨てたとの証言を受け、勾留期限の2週間内になんとか証拠を揃えるため、磁石を使って凶器を川の底から探し出せないかという相談でした。
畳一帖ほどの特注磁石セパレータで川底を捜査
青年刑事の熱心な態度に動かされて、全面的に協力することとし、長野県上田にある提携企業のカネテックに依頼し、磁石を組み合わせた畳一帖ほどの磁石セパレータ(磁石盤)を作ってもらいました。これをクレーン船からつり上げ、川底をさらう捜査を行うことができました。
残念ながら川底から凶器は見つかりませんでしたが、金庫や自転車、電化製品など吊り上げられ、その性能は十分確かめられました。その後あった特捜部の打ち上げ式にマグナ社長も招かれ、捜査協力のお礼として感謝状を頂きました。もし、凶器の刃物が発見されていれば警視総監賞を頂けたかもしれません。
その特製磁石セパレータは現在、東京の小金井署鑑識課で次の河川での捜査に出動するため、出番を待っています。