マグネットBlog
第22回
右肩上がりの書「永久磁石」の謎
マグナのもう一つのロゴ
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新宿本社のエントランスに設置されている看板
マグナの製品カタログの裏表紙に「永久磁石」と描かれた筆文字が印刷されています。新宿本社の入り口にもこの文字が大きく描かれた、ひときわ一目を引く看板が立っています。
この書はマグナのもう一つのロゴともいわれるもので、4つの文字が左から右に行くに連れ、少しづつ大きくなり、また右にいくほど上に上がっています。その微妙なバランスが逆に記憶に残るちょっと不思議なロゴです。
「永久磁石」フォルダーで営業開始
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創業当時、印刷物を入れ顧客に渡したファイルフォルダー
不思議な形のわけは創業当時に話が戻ります。約30年程前、創業して1年程たったころ、顧客巡りをする時に、当時アメリカで流行っていた社名入りのオリジナルフォルダーを作ることを考えました。当時,現在のようなカタログ冊子はまだ作っていなかったので、A4の1枚の印刷物を何枚かフォルダーに入れ、お客様に渡そうと考えたのです。
アメリカの顧客も多かったので表紙にはメイド・イン・ジャパンを強調するため「永久磁石」と漢字で入れてみようということになりました。
右肩上がりで、だんだん大きく
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久我山工場に今も飾ってある「永久磁石」の書
書はよもやま話第16話でも触れている檄文「今こそ出発点」を書いていただいた大徳寺の住職、尾関宗園和尚に再びお願いしました。
会社を始めたばかりだったので事業の業績のアップを願い右方上がりに、また会社が少しづつ大きくなっていくことを願い、だんだん字を大きく書いてもらいました。和尚は最初「こんな習字は書いたことがない」と躊躇していましたが、私の希望通りの書を書いていただき大変満足、それ以後マグナの第二のロゴとなったのです。
その書はいまでも久我山工場に飾ってあります。見る度に創業のころの意気込みを思い出します。