マグネットBlog
第9回
マグナカタログ写真撮影紀行 アメリカ編 その3
「車の燃費が向上する」という口コミで、牛マグネットがアメリカで爆発的に売れたお話は、第2回の「牛マグネット」の項でお話しましたが、そもそも牛マグネットは牛が誤って食べてしまう釘や針金から牛の胃を守るために開発された製品です。
製品カタログ用にその牛マグネットのイメージ写真を撮るためにアメリカの東部、カナダ国境近くまで出かけたことがありました。この辺りはなだらかな地形が続き、酪農が盛んなところなのです。
カメラを向けるとボス牛に睨まれる
ある牧場で農家の方に頼んで牛の群れを撮らせてもらうことになりました。牧場まで行くと柵の近くで立ったり寝転んだりとちょうどバランスよく十数頭の牛がくつろいでいました。いいアングルを探し、いざカメラを構えるとどうでしょう、今までくつろいでいた牛が一斉に立ち上がり、1頭を残しトボトボと遠くへ歩き出したのです。残った1頭はというと逃げるどころか逆にこちらに向かってきます。柵のギリギリまで近づいてきて、他の牛が十分離れるまで私たちに睨みを利かせていたのです。
おそらくその牛は群れのボスで、カメラを危険なものと察し、仲間を守るため勇敢にも私たちよそ者の前に立ちはだかったのでしょう。
結局牛の写真は遠くから引いた写真しか取れませんでした。このほか、別の農家で牛を追って敷地に立ち入ったら大きな犬に追いかけられたりとか、動物相手の撮影はなかなか難しいものです。